あいしてるのブログ

この物語はフィクションです

ヘラってるのなんて分かってんだよ

 

きみみたいな人間生きてる価値ないよ。

 

本当はみんなそう思ってるんでしょう。通勤電車のおじさんの眉間に浮かぶくっきりしたシワ、芸能人の不倫騒動で荒れるツイッターのリプライ欄。みんな全然余裕ないし、身の回りのことで精一杯だからさ、他人の欠点に目をつぶれるわけないよね。フラストレーション溜まって、自分より価値のない人間を見下さないわけないよね。ぐだぐだ言わずに悪い部分があるなら努力して矯正しろよ、「自分たち」みたいに生きようとしろよって思ってるんでしょう。そんな目で見られなくてもちゃんと分かってんだよ。

 

でももう嫌なんだ。毎日を死んでるみたいに生きるのは嫌なんだ。私昇進とかキャリアいらないし、どれだけ生きづらくても鈍感にだけはなりたくない。だってみんなのいう「つよい」って、ネガティブな感情全否定のポジティブ教に自分を洗脳して、痛覚を切り落とすってことでしょう。感情の波を平坦に保ってすぐにスイッチ切り替えて、効率的にロジカルに考えるってことでしょう。プライベートと仕事はつながってるんだから、どちらかに真剣になればなるほど偏りが出てくるに決まってる。そして人間は知らない内に変わってしまう、気づけば取り返しがつかないほどに、中々元には戻れない。

 

人よりも動かされやすい感情感覚に誇りを持っている。そういう部分を失ってしまうなら、わがままだって分かってるけど、私はこのままでいい。嫌いなものを好きになったところでほしいものは手に入らない。それが自分の愛してる核だから、これだけは守りたい。百歩譲って他の部分は妥協したとしても、この核だけは変わることを拒否したままピーターパンに出会いたい。

 

そんな私はやっぱり間違ってるのかもしれない。自分のやりたいことをやりたいっていうのは甘えで、仕事を好きじゃないって発信すること自体大人になりきれてないってことなのかもしれない。だって最近、ものすごく不安定になりやすい。なりたい自分を考えていなくちゃ立っていられなくなりそうで、何度も同じことばかり言いつづけるみっともなさを客観視することができない。自己肯定感がみるみる間にすり減って、自分をちっとも信じられなくなる。才能なんてあるのかな。10年後も同じ努力をつづけられるのかな。未来ばかり志向したって欲しいものなんて手に入らないのに、それでも明日の自分に期待をしている。

 

今日、頑張らなきゃなと思う。死ぬほど、死ぬまで、そういう日々を覚悟する。そうしなきゃたぶん絶対、私が星になることはできない。

 

誰でもいいから生きていていいんだって言ってよ。コンテンツをつくれないならエンタメになるから、私のこと承認してよ。生きてるって思いながら生きたい。いつになったらそんな風になれるのかな。

 

私の目指すひかりはすごく遠くに見えていて、ちっとも手が届きそうにないよ。